センゴク

2007年07月28日

小説ではありません、漫画です
漫喫で、既刊全巻読みました
絵入りで歴史を知ることができて、また、戦国時代が近くなったかんじです

知りたいと思いつつ、なかなか知る機会のなかった、信長公の天下取りをメインに書かれていて、すっごく面白く、かつ勉強になる作品でした

まず思ったのはいまの世の中はつくづく幸せだなあということ
ほんの数百年前にこんな世界があったということが驚き、を通り越してなんかショックでした
この時代は描かれている以上に女の人に人権がなかったもんね
いまは、少なくとも日本に生まれた私達はどこにでも行けるしなんでも出来るし弱くても生きていける
いつ敵襲があるか、戦があるかと怯える必要もない
好きなものもおなかいっぱい食べられて好きな人といっしょにいられて暖かい布団で眠れる
平和な時代ですね
その幸せを当たり前だと思っては、いけないよなあと思いました
ひとつひとつを、もっと噛み締めないと

そんなひどい時代の話なのに読むと明るい気持ちになるのは、理不尽な中でも、その時できることを自分の意思で選択する人々の生き方にはげまされるからでしょうか
当時の人たちが不幸だったかというと、それを現代人のものさしではかって決め付けることをしては、いけないなと思うのです
一番泣いたのは、透波(忍び)のお鹿が死ぬ場面
大仏を、好きな人に見立てて、寄り添って死のう って、悲しすぎる・・・あんまりだ!って思ってしまいました
でも当時としては、何でもないことで、お鹿を不幸だと決め付けることももちろんできない
結果が全てではなく、どう生きたか、だと思うからです
環境でなく結果でなく行動
それのみに目を向けることができればどんな状況にあっても人は幸福を感じられるかもしれない
だから無双2の猛将伝のキャッチコピー「宿命を生き抜く、乱世の魂」ってね、すごくいいよね
時代が時代なだけに、どうにもならない運命に翻弄されつつも、その中でどう生きるか、が大事なんだなと思いました
お蝶という生き甲斐を失ったゴンベエは今後どうなっていくのでしょう
どう生きるのでしょう
続きが気になります!

それと、私の好きな戦国武将たちの哲学がふんだんに盛り込んであるのもいい!
信長も秀吉も、それにやんちゃな家康もかっこいい・・・!
名言が飛び出しまくりですよ

家康をかっこよく感じたというのは、私にとってすごく、意味のあることです
西軍派だった私は、当初、家康のことを毛嫌いしていたんですね
でもこの作品に書かれている、若かりし頃の家康は、まんま「三河武士」でした
惚れました
いつか、家康を好きになる日は来るんだろうと思っていました
だって関ヶ原ものを読んでいれば、それがたとえ三成視点で書かれていてさえ、家康の器の大きさや、勇気、乗り越えてきた過去の凄惨さは感じ取れるもの

思うのは、関ヶ原は三成と家康の対立のように言われることがあるけど、実はそういうレベルの問題ではなかったのだろうなということです
権力と権力のぶつかり合いであり、個人を好きだとか嫌いだとか、そういう話ではなかったと思うのです
戦国ものをたくさん読んで、この時代が、自分の思っていたよりずっと発達していたことを知ったから、そう思うのです

そして名を残した戦国武将というのは、誰もがひとかどの人物だったに違いないのです
たとえ本で矮小な人物に書かれていたとしても、です
本当に愚かだったら、歴史に名を残すことはできません
国を治めることもできません
まして実力主義の戦国時代であれば、尚のことそうです

そういうわけで三成や家康やその他武将について、できるだけニュートラルな視点で見るようにしたい
心情的には三成がやっぱり好きですが、それが家康を嫌う理由にはならないと思うのです

ともあれ、歴史小説にはない、ドラマや感情の動きがあってかなり面白い漫画でした
こういうテイストの歴史漫画がもっと出るといいんだけどなあ
意外にないんだよね
この作者の人に他の武将も主人公にして書いてほしい、是非



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